ナントのお茶やさんでお茶とチーズの試食会!

ナントのお茶やさんでお茶とチーズの試食会!

世界最大規模を誇る食品見本市とされる、SIAL PARIS 2012 を無事に終え、10月27日にフランスの北西部に位置する大西洋岸の港町、古都ナントのお茶屋さんVoyages du théでお茶とチーズの試食会を開催しました。

カフェを併設したお茶屋さんで、地域の人々の憩いの場所って感じです。
さあ、まずはマルシェに行って、チーズを物色。

2012-12-09 thesあれやこれや沢山のチーズを迷ったあげく、①St Nicolas(chèvre:やぎのチーズ)②Ginesterie ( Brebis雌羊のチーズ)③Le Bleu de Séverac (Blue:青かびチーズ)の3種類を、マルシェのチーズ屋さんのお兄さんに、お茶と合わせたいのだけど、と言ってお勧めのチーズを選んで頂きました。

①St Nicolas:とても薫りのいいテロワールを満喫できるチーズ。ヤギさんが食べた、ハーブのタイム、・マンネンローの、とても甘くて新鮮な芳香が感じられるその土地ならではの逸品。
② Ginesterie Brebis:羊の生乳からつくられたチーズ。スムーズで繊細な外皮が特徴で、きれいにひだが付けられている。乾燥した果実を思わせるような香りがしました。
③ Le Bleu de Séverac Blue:優しい味の青かびチーズ。

お茶は、①煎茶元也(ヤブキタ品種・京都府和束産・単一畑)
②JASオーガニックオクミドリ(オクミドリ品種・鹿児島産)
③ほうじ茶(京都府南部産・ブレンド)

フランスに於いて一般の方々でもチーズには一家言あり、この企画に興味津々のチーズの強者が10名参加。 アンケートには大変含蓄のあるコメントを頂きました。

*お茶とチーズのマリアージュはとても心地よく、驚きに満ちている。

*柔らかなうま味が口蓋を満たし、チーズの強さをさわやかにする。
Saint-Nicolasの風味に タイムの幸せな薫りを発見する。
Saint-Nicolasの微妙な脂質が、口蓋を包む美味しい煎茶の苦みと完璧に調和する。
チーズがすこし熟成しすぎているので、舌の先をくすぐるわずかな酸味を感じる。煎茶はその甘味で口蓋を優しく包んでいく。

*完璧なバランス!

*子羊のチーズ、Ginestariéの甘味はお茶と抜群に良く合う。

*お茶はチーズの脂っこさを和らげる。

*私にとって、今日味わったすべての煎茶はSt Nicolas、Ginestarié とよく合う。でもほうじ茶とは今ひとつかな。ブルーチーズは強すぎて不自然。

*口の中に風味の余韻が残る。

*ほうじ茶の香ばしい風味が、ブルーチーズと合う。

*チーズとお茶の色々な相性の楽しい発見。

お茶とチーズの取り合わせは、驚きに満ちているけれども、とても心地良いマリアージュであるし、大脳を刺激して味覚を発掘できる、ということに確信を持ちました。

お茶とチーズを試すことが新たな文化の発見となり、また同時にチーズを味わう楽しみが、とても豊かになる。そういった相乗効果の話題満載で、日本茶の余韻にひたりながら味の分析を楽しまれるところが、とてもフランス人ぽくて、まさにdégustationの醍醐味ですね